ダイバーシティ&インクルージョン
2024.3.7

「生理」について職場で話したことありますか?

これまで、個人の問題としてオープンにされてこなかった年齢や性別特有の健康課題が、社会全体として解決すべき課題として認識されはじめました。特に、「生理」や「PMS」など女性のみに起こる健康課題はその経済的な損失も大きく企業が取り組むべき課題として注目され、さまざまなサービスやプロダクトが増えています。

目次

    小学生のころ、修学旅行の前に女子だけが体育館に集められ保健の先生から生理について説明を受けている時、男子は校庭で遊んでいる。
    このような光景は誰もが経験したことがあるのではないでしょうか?このように、男女の間で何となく「内緒にしなきゃいけない」「触れちゃいけない」と教わってきたこの話題に、丸井グループは企業としてどのように向き合っていくのか?

    これまで触れてこなかった「生理」をはじめとする女性の健康課題について、今年1月に行われた全社員向けの研修と社員意識調査の結果をお伝えします!

    セミナーとチーム対話で理解を深める

    丸井グループは、年齢や性別特有の健康課題について理解を深め、職場でサポートし合うことで、創造性の高い組織づくりを推進しています。そこで、年齢や性別特有の健康課題への理解を深めることを目的に、今年1月に全社員を対象に動画によるセミナー受講と所属チームでの対話を合わせた研修を実施しました。

    所属チームの対話では、これまで機会のなかった「生理」をはじめとする性別特有の健康課題について対話を行いました。
    実際にどんな内容が話し合われたのか、とあるチームの対話の様子をご紹介します。

    メンバー同士でどんなサポートができるかな?

    生理痛やPMSも個人差があるし一概に何をしてほしいって訳でもなくて、まず事実として知ってほしいし理解してほしい方が先かな。

    たしかに、頑張りたくても気合いや根性でどうにかなる問題ではないってことを理解してもらえると、何かあった時にも相談しやすいと思いました。

    案外女性同士でも理解できていないこともあるし、当事者同士の方が余計ややこしいこともあるよね。「私だって頑張って我慢しているんだから」...みたいな個人差を無視したパターンとか。

    もし体調が悪そうなメンバーがいた場合、男性から声かけする時はどんな言葉を選ぶといいのかな?

    生理の話題を口にすること自体、セクハラって思われそうでちょっと躊躇する部分はありますよね。

    はっきりと言わなくても、「体調が悪いなら無理しないでね」とか「一度病院を受診してみたら?と声かけしてもらえると安心かなと思います。

    妻は生理痛が重たい方だったから家庭内では当たり前のように話題になってたけど、職場ではどこかでこの手の話題はタブーに感じてたんだよね。今回の対話は、いい機会になったと思う。

    これは対話のごく一部ですが、今までは何となく触れてこなかったことについて積極的に対話することで、チームメンバーの考え方や性別による考え方の違いを理解するきっかけとなりました。

    研修を通して徐々に変わりはじめた意識

    研修の前後で実施したアンケートの結果から、研修の成果と同時に現状の課題も見えてきました。

    「性別特有の健康課題に対しサポートし合える環境か?」という問いに対し、「思う・まあ思う」と答えた社員の割合は、研修後16%上昇し70%となりました。ここから、性別特有の健康課題についてサポートし合える職場に向けて研修をきっかけに意識が高まっていることがわかりました。
    一方で、丸井グループの社内規定にある生理休暇の認知度は80%を超えるも、これまで取得した経験がある方は3%で、ほとんど活用されていない実態がみえてきました。

    また、生理痛がつらい時も64%の人が「予定通り働く」と回答。特に接客スタッフや物流関連、営業などのおもに立ち仕事の社員の約7割は「予定通り働く」と回答しました。生理休暇に対して、人員体制や周囲への配慮などの理由から取得のハードルが高くなっていることがわかりました。

    一方で、職場メンバーが生理で体調がすぐれない時に生理休暇を利用することに対しては83%の社員が賛同していることも今回のアンケートを通じてわかったので、今後は制度の利用促進へ向けて制度の検討と、取得しやすい風土の醸成を進めていきたいと考えています。

    3月8日は国際女性デー

    国際女性デーは、毎年38日、女性の社会的、政治的、経済的な成果や貢献を称え、男女平等を促進するための取り組みを支援する日として世界中で祝われる特別な日です。
    女性の権利や平等への闘いを記念し、過去の成果を祝うだけでなく、未来の目標を設定するための重要な日でもあります。この日には、女性の社会的地位向上、性差別の撤廃、女性の人権保護などをテーマにしたイベントやキャンペーンが世界中で行われ、国際社会の関心を集めています。

    国際女性デーをきっかけに、性別特有の健康課題について家族や友人だけでなく職場のメンバーとも気軽に話せる環境づくりを行ってみてはいかがでしょうか?

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