丸井グループでは「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」を経営理念に掲げ、人的資本経営に取り組んでいます。手挙げ制による自主的な学びの場への参加やグループ間職種変更など、多くの社員がさまざまな経験をそれぞれのキャリアに役立てて活躍しています。 連載「カラフルキャリア~これが私の原動力~」では、多様なキャリアで活躍する社員に注目し、その原動力をひも解いていきます。今回は、「自身の持ち味を活かして働く」をテーマに、昨年丸井グループに中途採用で入社され、ワーキングインクルージョンを体現する現場で活躍する宮地さんにお話を聞いてきました。
人事部ワーキングインクルージョン推進担当に所属しています。この担当では、性別・年代・障がいの有無にかかわらず、一人ひとりが自分の可能性にチャレンジできる企業文化の実現に向けて、風土づくりと制度導入を推進しています。
私のチームは多様性推進チームと障がい者雇用チームの2チームがあり、メンバーの半分以上が障がい者手帳を持って働く障がい者雇用チームで、お互いの持ち味を活かしながら業務に取り組んでいます。
チームの中で私が担当している業務は、障がい者のある方の採用・育成へ向けた採用前実習やデジタルツールの習得サポート、デジタルを活用した業務改善のための情報整理や解決策提案の相談対応です。また、多様な人材のさらなる活躍をうながす人事制度の検討をはじめ、障がい者雇用の制度構築などを担っています。
前職はIT企業でSE(システムエンジニア)として勤めていたので、システム開発やIoTツール導入支援などを担当していました。加えて、会社HPや社内システム管理、備品管理など総務も兼任していました。
SEとしての技術はまだまだ未熟でしたが、周囲の方からもサポートをいただき、要件定義から運用保守までさまざまな知識や経験を積むことができました。
総務業務については「異なる現場や幅広い業務を経験し、ジェネラリストをめざしてみてはどうか」とアドバイスをもらい、自ら希望してチャレンジしていました。忙しい日々ではありましたが、これらの経験が非常に多くの学びにつながったと思っています。
前職では6年間働き、昨年丸井グループに入社しました。
「共感から革新へ」というに理念に惹かれました。もともと「相手の要求を正しく理解し、できる限り同じように考えることで、より良い成果につながる」という教えを大事にしてきたため、強く印象に残っています。
ほかには、「職種変更」の制度が気になっていました。前職でジェネラリストをめざしチャレンジする中で、異動頻度に対してスキルアップが追いつかなかったり、異動先の部署やお客さまに迷惑をかける結果になってしまったりと、悩み、苦戦する場面が少なくありませんでした。そんな中で、丸井グループではグループ全体で「手挙げによる職種変更」に取り組んでいるということを知り、組織的に取り組んでいる環境があるなら話を聞いてみたい!と興味をもちお話を聞くことに。丸井グループが行っている取り組みや考え方を知っていくことで、いつの間にか働かせていただくことになっていました。
性格的に心配性なこともあり、新しい職場への不安は強く感じていました。前職とは異なる業界、異なる職種で成果を出せるのかなど...。その中でも不安の軽減につながったポイントはいくつかあったと思います。
まず一つは周囲のサポートです。入社後に、上司が「失敗しても良い、まずはやってみてほしい」と言葉にして何度も伝えてくれていたことが、個人的には一番大きかったと思います。それに加えて、その考え方がチーム内で共有されていたこと。失敗を許容し挑戦を奨励する企業文化があり、遠慮なく意見を伝え合えるチームにも感謝しています。
業務の進め方などで悩みがあった時、これまでは相談をすることに対して「こんなこともできないのか」と思われるかもしれないとネガティブな印象があったのですが、入社後はその印象が変わり、相談をすることでプラスにつながると思えるようになりました。
また、不安を受け入れることも大事だと感じました。「人である以上、不安を感じることは当たり前」と自分に言い聞かせ、自身がどういう場面で不安を感じるのか、あらかじめ整理ができていると「まあ不安にもなりますよね」と少し気持ちが楽になりやすいと思います。そして、とにかくやること。やると決めたタスクだけに集中することで、仕事中の不安が軽減されるように感じています。
今年の5月に子どもが生まれたのですが、6月・7月の2カ月間育休を取らせていただきました。世の中ではまだまだ男性の育休取得が進んでいない企業もある中で、上司から「丸井グループは男性社員も育休の取得をすすめてるんだよ 」と言っていただき、出産予定日に合わせて半年くらい前から計画を立て育休を取得しました。チームの皆さんもそれぞれの業務も忙しい中、「おめでとう」と快く送り出してくれ、安心してパートナーと二人で子育てをスタートすることができました。
約2カ月育児休暇を取得。パートナーと共に育児をスタートさせることができました
「自分をほめる理由づくり」なのかなと思います。働いていく中で、うまくいくこともあれば失敗することもあるし、周囲から評価されることもあればその仕事がほとんど認知されていないこともありました。仕事の結果は非常に大事だけれども、私の場合は結果だけにこだわるとその仕事への気持ちが長続きしませんでした。そんな中でもその時担当している仕事を頑張れたのは「目の前の仕事に尽くすことで人のため社会のために頑張った、周囲に貢献した」と自分を褒めていたのではないかと考えています。
それと「周囲から学び、周囲へ還元すること」も大切なポイントです。仕事を通してさまざまな方と接する中で、自分と異なるところがあればそれを学ばせてもらい、その学びが自身の成果や成長につながっていると思っています。そのため、知識、アイディア、経験、何でも構わないので、自分がもらった分を少しでも返していくという気持ちを持って仕事に取り組んでいます。
今目標としていることは、担当内で市民開発者(IT技術部門に属さずに、ローコードやノーコードのツールを利用してアプリケーションを開発する人)のチームをつくり、業務改善という形でグループ全体に貢献することです。それと並行して、チームメンバーがお互いの持ち味を活かし、働きがいをもって活躍していただけるような仕組みの検討・構築を進めたいと思っています。
そのためにも、できる限り長く健康的に働きたいです。そして仕事を辞めた後は、その時にやりたいことを時間を気にせずやれる健康体でありたいですね。