丸井グループでは「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」を経営理念に掲げ、人的資本経営に取り組んでいます。手挙げ制による学びの場への参加やグループ間職種変更など、多くの社員がさまざまな経験をそれぞれのキャリアに役立てて活躍しています。 連載「カラフルキャリア~私の原動力~」では、多様なキャリアで活躍する社員に注目し、その原動力をひも解いていきます。今回は「若手の活躍」をテーマに、全社のシステム企画・開発を担うエムアンドシ-システムのDX研究開発部門で活躍する陳子頡さんにお話をうかがいました。

―はじめに現在のお仕事内容について教えてください!
私が所属するR&Dセンター は課長を含む6名の少人数チームで、若手メンバーが多いのが特徴です。
生成AIやXR、NFTなどの新しいデジタル技術を丸井グループでどう活用していくかを企画し、導入を推進しています。先端IT技術やサービスの情報収集・導入検討に加え、生成AIの具体的な活用提案や社内での利用促進なども担当し、各部門と連携しながら実証実験や業務への実装まで一貫して取り組んでいます。
―入社してからDXに関連する部署が続いていますが、ご自身の希望ですか?
はい、希望です!子どものころからPCゲームやデジタル製品が大好きで、デジタル分野にはずっと興味がありました。
といっても、実は入社した当時は、社会課題解決に向けて共創先と取り組みを進める「共創投資部」に行きたいと考えていたのですが、それを当時の上司に相談したところ、「職種変更が盛んな丸井グループだからこそ、まずは自分の武器がつくれるような部署で経験を積んで、それからやりたい仕事に挑戦するのも良いよ」とアドバイスをいただきました。そこで、自分の「好き」「得意」が活かせそうなDXに関連する部署を希望しました。

子どものころからPCゲームが大好きだった
―高校時代までさかのぼることになりますが、そもそもなぜ日本の大学に進学することになったのですか?
もともと好奇心旺盛で、安定よりも変化を好む性格でした。高校卒業後の進路を考えたとき、「このまま中国の大学に進学して、中国の会社に就職して...」と想像したら、ワクワクしなかったんです。具体的に未来が見えてしまったことで、逆にガッカリしてしまって。そこで、変化を求めて海外留学への挑戦を決意しました。いくつかの選択肢を考えた中で、一番しっくりきたのが日本です。全寮制の高校時代、同じ寮に住む友人の影響で、日本のアニメや漫画、それらを生み出した日本文化に刺激を受けました。食文化も好きだったことから、前向きに頑張れそうと思えたので、留学先を日本に決めました。
―日本のカルチャーが好きだったんですね!では、丸井グループへの入社はどのような背景があったのですか?
大学院まで進み、その後は日本での就職をめざしました。さまざまなことに興味があって、業界を狭めずにいろいろ見ていたのですが、その中で信頼できる先輩におすすめされたのが丸井グループでした。私は、経営学を学ぶ中で、経済の循環やサステナブルという考えに興味を持ったことから、丸井グループが「サステナビリティ経営」に力を入れている点に強く惹かれました。
ただ、入社の決め手は別にあります。それは、丸井グループが就活の中で唯一「楽しかった」と感じた面接だったからです。自分が受けた他社の面接では、品定めされているという感覚があったのですが、丸井グループは私のやりたいことについて、「おもしろい」と共感してくれたのがとても印象的でした。その時に、「ここなら自分らしく挑戦し続けられそうだ」と感じました。
―実際に入社してみて、どんな苦労がありましたか?
一番苦労したのは、やはり言語の壁でした。
日常会話は問題なくても、ITの現場には専門用語や略語、独特の言い回しが多く、最初はついていけないことが少なくありませんでした。特に会議では、重要なキーワードが聞き取れなかったり意味が分からなかったりすると、その後の話の流れや前提をつかめず、議論の全体像が見えなくなることがあります。その結果、仕事の理解やタスクの認識にもズレが生じてしまい、「通常業務を進める」だけでも、日本人の同僚より多くの時間と努力が必要だと感じました。そうした環境の中で、人一倍勉強を続けること、日本語や専門用語を意識的にキャッチアップし続けることが欠かせませんでした。
一方で、その過程で「わからないことを曖昧にしない」「言葉の意味を自分の中で整理する」といった姿勢が身についたのは、大きな財産だとも感じています。
―すばらしい!社会人全員が身につけるべき姿勢ですね。では、日々どのようなことにやりがいを感じますか?
自分が「やりたい」と思って参加したプロジェクトで、主体的に動けることです。就職活動の面接で感じた通り、今も自分らしく挑戦し続けられています。
具体的には、手挙げで参加した ソーシャル・イントラプレナーイニシアティブや次世代経営者育成プログラム(CMA)などの活動です。ソーシャル・イントラプレナーイニシアティブは、社内外で「ソーシャル・イントラプレナー」という働き方を広めるプロジェクトで、組織のリソースを活用しながら社会的インパクトを生み出すことをめざしています。私は学生時代、起業家を支援する団体に所属していた経験があり、「社会的に価値のある新しいものを立ち上げる」ことが好きです。その経験や想いが、この活動で活きています。
例えば、富士通さんのFujitsu GenZ Communityと共創し、若手交流イベント「ゼロから始めるマイプロジェクト」を企画・運営しました。このイベントをきっかけに、両社の若手社員が今も連携して取り組みを進めています。自分の企画から、ソーシャル・イントラプレナー的な働き方が広がっていくことに、大きな喜びを感じています。

若手交流イベント「ゼロから始めるマイプロジェクト」集合写真
―ここまで積極的にチャレンジできる理由が知りたいです!陳さんの原動力は何ですか?
私の原動力は、「あの時期を乗り越えた自分」の存在です。
昨年は、ソーシャル・イントラプレナーイニシアティブと次世代経営者育成プログラム(CMA)を手挙げで参加し、さらに社内外国人コミュニティの立ち上げにも取り組みました。どれも精力的に進める一方で、本業も忙しく、正直負荷が重なり辛いと感じる場面もありました。それでも踏ん張ってやり切れたことで、自分の中で大きな成長を実感できました。頑張れた理由は、過去の自分の存在です。生まれ育った中国を離れ、日本語を勉強して日本の大学に進学すると決意したあの時期を思い出すと、「どんなことでも乗り越えられる」と前向きに思えます。
そして昨年も、やりたいことをやり抜いた自分がいます。今振り返ると、その自分も「あの時期を乗り越えた自分」となり、これが自信となって、また次のチャレンジにつながっていくと感じています。
―「あの時期を乗り越えた自分」が挑戦へのエネルギーになるんですね。そんな陳さんが次に挑戦したいことはありますか?
少し先のタイミングにはなりますが、視野と専門性を広げるために、経営学を体系的に学べる海外MBAの取得を真剣に検討しています。働きながらオフの時間で受験勉強を進め、その後、丸井グループのステップアップ休職*を使って、海外のMBAスクールで学びたいと考えています。この経験を通じて、意思を持って判断し、組織に良い影響を与えられる人になりたいです。
*ステップアップ休職...2025年4月より導入。個人の成長を促進するための「自己啓発コース」と、キャリアの見直しや「好き」の探求を目的とした「キャリアの見つめ直し・『好き』の探求コース」の2コースを設置している。
―最後に、陳さんが丸井グループで実現したいことは何ですか?
本業を通じて実現したいのは、丸井グループ全体のAI活用をさらに加速させていくことです。生成AIをはじめとしたデジタル技術を業務プロセスに組み込むことで、単なる効率化だけでなく、人にしかできない創造性を発揮する仕事により時間を割ける環境をつくりたいと考えています。現場の皆さんの声を聞きながら、一緒に便利だと思えるツールや仕組みを形にしていくことにチャレンジしたいです。
また、丸井グループ全体の視点では、次世代経営者育成プログラム(CMA)で学んだ経営視点を活かして、「会社としてどんな未来をつくっていくか」を考え続けたいと思っています。私はストレングスファインダー*の上位の資質に「包含」「未来志向」「着想」などがあるのですが、自分にとって丸井グループの将来像を考えることはとてもワクワクすることなんです!
今考えているのは、丸井グループで働く外国人人材がより活躍できる組織づくりに取り組んでいくことです。多様なバックグラウンドを持つ人がそれぞれの力を発揮できる組織の方が、結果的にお客さまにも新しい価値を届けられると感じています。
私自身、自分のバックグラウンドを大事にしながら、より良い会社、より良い社会をつくっていくために、前向きにチャレンジし続けたいと思います。
*ストレングスファインダー...ギャラップ社が開発した個人の強みや才能を特定するための自己分析ツール