共創
2024.4.30

広がる共創の輪!元丸井グループ社員の若手起業家にインタビュー

2020年度から開催している、丸井グループ主催のピッチイベント「Marui Co-Creation Pitch」をきっかけに、さまざまなスタートアップ企業とのつながりが生まれています。 昨年12月に開催した第4回大会に参加されたpalplat株式会社(以下palplat)は、「プロから学ぶメイクレッスン『Make me』」のポップアップイベントを今月4月に有楽町マルイにて実施しました。 実は、palplat CEOの松田さんは“元”丸井グループ社員!起業までの歩みや、時を経て丸井グループとつながった背景をうかがいました。

目次

    スタートアップ企業との共創のきっかけのMarui Co-Creation Pitch 

    2020年度にスタートした「Marui Co-Creation Pitch」は、丸井グループのアセットとノ ウハウを活用し、インクルーシブな社会をつくる事業アイデアをスタートアップ企業から募集するピッチイベントです。昨年12月に「第4回 Marui Co-Creation Pitch」を開催し、全51社の応募より事前選考を通過した11社がファイナルに参加しました。  

    「第4回 Marui Co-Creation Pitch」開催報告はこちら
    https://www.to-mare.com/co-creation/2023/marui-co-creation-pitch-04.html

    今回は、元丸井グループ社員であり、起業家として「第4回 Marui Co-Creation Pitch」 のファイナルに参加した松田 拓也さんへのインタビューをお届けします。 

    元丸井グループ社員・現palplat CEOにインタビュー

    ──松田さんが新卒の時に丸井グループに入社した理由と、入社~転職までどのようなお仕事をされていたのか教えてください

    建築学科で学んだことを活かしたいと考え、丸井グループの空間プロデュース事業を行っているエイムクリエイツで仕事がしたいと思い、入社をしました。入社してまず最初に配属されたのはマルイの店舗です。接客は希望の職種ではありませんでしたが、これはこれですごく楽しかったです。
    3年目でエイムクリエイツの本部に配属され、やりたかった仕事ができました。顧客さまに対して企画提案をし、形になるまで一人でやりきるところに、やりがいを感じていました。

    2015年当時の入社式の様子と入店式記念写真

    ──転職のきっかけは何ですか?その後、さまざまな仕事にチャレンジをした松田さんが「起業しようと考えたのはいつごろしょうか 

    自分がいた当時の丸井グループは、時代的にも今よりDX化が進んでおらず 、「DXの知見やスキルを本格的に身につけたい」という気持ちが芽生えて転職をしました。
    転職後は、金融やITの会社でデジタルを軸にさまざまな仕事にチャレンジしました。そして、ITコンサル業界で最先端テクノロジーを活⽤した新規事業企画の経験をしてスキルが積み上がってきたころ、「自分の手で一から社会に対して価値をつくりたい」という想いが出てきて、20代ラストのタイミングで起業することを決意しました。

    ──これまでの経歴にはない「美容業界」に挑戦することにした理由は何ですか?

    起業するなら「好きな領域で、かつエンドユーザーにかかわる事業をしたい」と考えていました。仕事として美容業界には携わったことはなかったのですが、自分自身のヘアセットをするのが好きなこともあって、「美容」に興味がありました。知見はないけれどやってみたいという想いで挑戦しました。

    ──「エンドユーザーにかかわる事業をしたい」と思ったのはなぜでか?

    これは、新卒の時にマルイの店舗で接客・販売をした経験が大きいです。私は、マルイの紳士スーツを扱う「ビサルノ」を担当しました。セミオーダーのスーツは安い買い物ではないので、1時間ほどじっくり悩まれるお客さまが多く、潜在ニーズを引き出せるよう寄り添った接客を日々心がけていました。目の前のお客さまに喜んでいただけると本当にうれしくて、それが私のモチベーションでした。その時の経験が自分の軸となったと考えているので、「エンドユーザーにかかわる事業」で起業しようと思いました。

    ──起業してみて、一番大変だったことは何ですか? 

    経営に関しての知見がまったくなかったので、そこは苦労しました。這いつくばる気持ちでファイナンスやマーケティングの勉強をしたり、成功している起業家に直接お話を聞きに行ったりしました。成功者の好事例は再現性がないと考えているので、失敗事例をたくさん教えてもらい、自身の経営の参考にしました。

    4回Marui Co-Creation Pitch」の参加にはどのような背景があったのですか? 

    昨年5月に行われた外部のスタートアップイベントに参加した際に、丸井グループCFOである加藤さんに偶然お会いして、自分から話しかけました。そこから「Marui Co-Creation Pitch」をご紹介いただいて。「Marui Co-Creation Pitch」の運営責任者が、自分が就活のときに一番お世話になったリクルーターの方だったんです!尊敬していた先輩との再会もあり、丸井グループとの「縁」を感じました。

    2023年12月に行われた「第4回Marui Co-Creation Pitch」

    ──時を経て再びつながることに対して、心のハードルはなかったのでしょうか?

    温かい企業風土を知っているからか、まったくなかったです!
    退社する時も背中を押してもらいましたし、
    自分の中では「キャリアを形成して、いつかまた丸井グループに貢献できたら...。」という想いがずっとありました。それと、入社時の同期メンバーと今でもずっと仲が良く、情報が定期的に入ってくるので、ピッチイベントへの挑戦に対して不安は感じませんでした。

    ──「第4回Marui Co-Creation Pitch」の参加から、どのように店舗でのポップアップでの出店につながったのですか 

    当日会場でオーディエンスとして参加されていた丸井グループ社員の中に、エイムクリエイツ時代の同僚がいて、ここでも「縁」を感じました。その時に、「マルイ店舗での出店に興味はないか?」と声をかけてもらったんです。
    これまでオンラインを軸としたビジネスを展開してきましたが、この先はオフライン強化がマストだと感じていたところでした。ロイヤルカスタマーを生むためには「感動体験」が大事なのですが、これはオンライン上だと限界があります。「Make me」のポップアップ出店を検討していたところだったので、元同僚からの提案はありがたかったです。

    ──ポップアップ出店してみて、実際どうでしたか?

    結論、めちゃくちゃ良かったです!
    ポップアップ自体が初めての挑戦だったのですが、想像以上に多くのお客さまにご参加いただけました。「このようなサービスがあること自体を知らなかった」という方も受講してくださり、喜んでいただけて良かったです。オフラインの価値をあらためて実感しました。

    「プロから学ぶメイクレッスン『Make me』」@有楽町マルイ

    ──最後に、これから取り組みたいことを教えてください!

    当社のビジョンは「一人ひとりの価値を最⼤化し、誰もが⾃分らしく、輝ける世界を」。これは「⾃分にぴったりなコスメ探しが困難」だと感じているお客さまの課題を解決するだけでなく、「環境や報酬などの問題で働きづらい」と考える美容部員(働き手)の課題解決にもつながるビジネスを実現したいという想いのもと掲げました。
    「Make me」をもっと多くの方に知っていただくために、常設店の出店も視野に入れながら、ポップアップでの出店を増やしていきたいと思っています。ポップアップ第二弾も検討中なので、その際はぜひ遊びにきてください!

    広がる共創の輪 

    丸井グループ主催のイベントをきっかけに共創の輪は広がっています。
    将来世代との共創により新規事業の創出をめざすアクセラレータープログラム「Future Accelerator Gateway」に参加いただいたクリーンビューティーコスメブランド「Rulie」は、このプログラムへの参加をきっかけに「Make me」ポップアップとのコラボが実現しました。

    「Rulie」のアイシャドウを、「プロから学ぶメイクレッスン『Make me』」のポップアップの中で使用し、お客さまにコスメを体験いただきました。

    「Make me」とのコラボについて、「Rulie」代表で大学生起業家の児玉さんよりコメントが届いています。 

    これまでの体験・販売イベントの場合、「肌・環境・社会にやさしくクリーンであること」が購入のきっかけになることが多かったのですが、今回は、メイクアップアーティストによるメイク体験の中でアイシャドウを使用いただくという初の試みでコラボさせていただき、美の体験を通じてお客さまに商品そのものの魅力をお届けすることができました!新たな気づきも多く、貴重なコラボとなりました。

    ~編集後記~
    私は2016年入社なのですが、年代の近い先輩が転職や起業を通じて「実現したいこと」を形にしている姿に刺激を受けました。私も松田さんのように、人との「縁」や、自分の「軸」を大切にして、まだ経験したことのない新しい分野にも果敢に挑戦していきたいと思います!
    また、スモールプレイヤーの夢の実現をサポートする丸井グループのプラットフォームをきっかけに、共創の輪が波紋のように広がっていることに驚きました。
    今後も「将来世代との共創」について取材を重ねていきます!

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